Ino_noosの自転車遍路の記録

還暦のオヤジが自転車で四国をお遍路しました。その記録を記します。

本編2023年8月9日(後編)=87-88-10-9-8-7-6-5-4番=

2023年8月9日(前編)=87-88-10-9-8-7-6-5-4番=から続く。

切幡寺を打ち終わり法輪寺に移動中。12:40、9番法輪寺を打つ。こちらは山門。

左は本堂。入母屋造り平入本瓦葺き。正面の屋根が手前に伸びて向拝になっている。ご本尊は涅槃釈迦如来。渡り廊下で繋がっている右は大師堂。宝形造り本瓦葺き。

法輪寺の記念印、十善戒。十善戒とは慈雲尊者という方がお説きになった仏教徒として守るべき十の戒め。出典:四国霊場会。

13:30、8番熊谷寺を打つ。仁王門。巨大な圧巻の門。自転車と比較するとその大きさがわかる。札所中最古かつ最大とのこと。少し離れた畑の中にポツンと建っている。

仁王門をくぐり、一旦道路を横断して北に向かうと広い駐車場がある。多宝塔。1層はモノトーン2層は極彩色、と面白がっていたが、実は札所最古の多宝塔だそうだ。ということは昔からこのスタイルなんだろうか。

参道。整備された石畳と木陰がとても涼やか。実際は暑いけど。

次に現れるのは二天門。四天王のうち、多聞天持国天が立っている。

右は本堂。入母屋造り平入本瓦葺き。向拝には小さめの唐破風がつく。唐破風の屋根飾りが豪華。ご本尊は千手観音菩薩。左の階段の先には大師堂。宝形造り本瓦葺き。お堂の前には屋根付きの参道というか四阿というか,がある。何しろ日陰はうれしい。

熊谷寺の記念印、閼伽法水。閼伽とは、仏教に捧げる清浄な水。法水とは、その水が象徴する、仏様から灌がれる知慧。出典:四国霊場会。

14:30、7番十楽寺を打つ。
山門。竜宮城みたい。左の白い建物は多分宿坊だと思う。

右は本堂、入母屋造り平入本瓦葺き。大変大きく立派なお堂。屋根が伸びて向拝につながっているスタイルはシンプルでよいと思う。ご本尊は阿弥陀如来。左の階段の上は大師堂。宝形造り銅板葺き。

十楽寺の記念印、抜苦与楽。仏の心は慈(いつくしみ)と悲(あわれみ)の二つであるといいます。大慈は人々に楽を与え幸福へと導く「与楽」、大悲は人々の苦しみを抜く「抜苦」。出典:四国霊場会。

15:00、6番安楽寺を打つ。こちらも竜宮城のような門で、かつその両側に小屋根がくっついていてその中にはなんと仁王像があった。つまりこれは仁王門か。なお、中央の門の2階には鐘もあった。

本堂。入母屋造り平入銅板葺き。向拝には唐破風が付く。その手前に参道というか回廊というか屋根付きの通路がある。ご本尊は薬師如来

大師堂は撮り忘れてしまった。本坊なのか庫裏なのかはたまた宿坊なのかわからなかったが、入母屋造りの上半分が茅葺き、下半分は瓦葺きという非常に変わった建物。美しいとはいいがたいが、珍しいという点では間違いない。

本堂の中に納経所があり、正面から入って脇から出るようになっていた。そして脇から出たらこのようなお堂があった。観音堂というらしい。平等院鳳凰堂を連想するお堂だ。

安楽寺の記念印、如実知自心。「如実知自心」とは今の言葉に直しますと、「本当の自分を知る」、そして四国遍路は「本当の自分探しの旅」ということになります。出典:四国霊場会。

16:00、5番地蔵寺を打つ。こちらは山門。

本堂。入母屋造り平入本瓦葺き。向拝は屋根が延長した形になっている。ご本尊は地蔵菩薩。本堂の右側は工事中だがどのような工事なのか想像もつかない。何かがくっついているのだろうか。

大師堂。入母屋造り平入本瓦葺き。向拝は唐破風で、しかし屋根とは連続せず軒下の壁から生えている。大師堂としては非常に大きいお堂。壁の飾りがカラフルで面白い。

地蔵寺の記念印、発心。発心とは悟りを得ようとする心(菩提心)を起こすことです。お遍路や仏道修行の初め一歩を踏み出す心を発(おこ)す状態です。出典:四国霊場会。

境内にある大銀杏。ボクの自転車が点に見えるほど。樹齢800年と言われたのが50年ほど前、と納経所の奥様が笑って答えてくれた。

16:30、4番大日寺を打つ。
山門。朱塗りの門で遠くからでも存在感がたっぷり。

左の入母屋造りは本堂。本瓦葺き、屋根が手前に伸びて向拝になっているシンプルだが美しいお堂。ご本尊は大日如来。右の寄棟造りは大師堂。寄棟造りの大師堂は大変珍しい。ボクの記憶が正しければ24番最御崎寺以来。ちなみにあっちは妻入り。なお本堂と大師堂はL字型の廊下で繋がっていた。

大日寺の記念印、光明。記念印の説明文全ての仏さまに通ずる大日如来さまの広大無辺な光明真言の功徳を記念印にしたためました。出典:四国霊場会。

今日はここまで。明日の都合で今日はちょっと無理をした。16:30を過ぎるとろうそく線香は立てられないし、何しろ落ち着いて参拝できない。やはり参拝優先と言っている以上時間に追われるような計画は立てるべきではない、と反省。

さて、今夜の宿ビジネスホテル八幡さんはここから約16㎞西にある。午後東に向かって進んできたルートを逆に西に向かって走らなければならない。ここの近所には昨日予約できなかった宿坊や民宿があって、残念でならない。

今まで強風の向かい風だったが、今度は追い風になることがせめてもの救い。明日はいよいよ四国の最終日。3,2,1とカウントダウンして徳島港から和歌山に向けてフェリーに乗る。

8月9日終了。

 

おまけ。大窪寺で素敵なお守りを見つけた。るり守りというそうだ。思わず一目ぼれして買ってしまった。子供たちへのお土産にする。