Ino_noosの自転車遍路の記録

還暦のオヤジが自転車で四国をお遍路しました。その記録を記します。

本編2023年8月4日(後編)=番外椿堂‐66-67-70-68-69番=

2023年8月4日(前編)=番外椿堂‐66-67-68-69-70番=から続く。

67番へ向けて移動中。11:30下山開始、12:00曼荼トンネルの旧料金所前通過、さらに山を下って、12:50麓からさっきまでいた山を見上げる。稜線の中央付近にロープウエイの山頂駅があるのだが、肉眼では確認できたが写真ではわからない。ここはうどん屋さんの駐車場。ここで昼食をとる。下界は35℃、暑っ!

13:15、67番大興寺を打つ。山門。実はこの大興寺、裏口から入っちゃったのでこの山門はくぐらなかった。

本堂。寄棟造り平入本瓦葺き。正面屋根の一部が手前に伸びて向拝となっている。それにしても棟が短い。勢い側面の屋根の勾配が緩やかになっている。なかなか趣のあるお堂で、さらに左端に納経所があり住職がおられた。ご本尊は薬師如来

大師堂。宝形造り本瓦葺き。向拝虹梁の組み物がかっこいい。手前の松がいい感じ。

この大師堂の脇に自転車を停めている。このさらに左側に裏口があり、よくあることだがまた裏口から入っちゃった。なぜかボクは裏口から入ることが多い。が、断っておくが人生を象徴しているってわけではない。納経所では住職に歩きかと聞かれたので自転車でまわっていると答えたら、お接待としてお甘納豆をくれた。凄く嬉しい。こういうのって強く記憶に残るものだ。

大興寺の記念印、金。当山本堂の丸瓦に使われている字。お大師様の直筆と言われている「大和洲益田池碑銘並序」の中の “遍照金剛” の字か
ら引用されていると思われる。出典:四国霊場会。

大興寺から北上し、14:15、70番本山寺を打つ。平地にある広い境内の札所で、五重塔がランドマークになる。こちらは仁王門。

本堂。国宝。寄棟造り平入本瓦葺き。正面屋根の一部が伸びて向拝になっている。また軒が非常に大きい古式ゆかしき印象の静かなるお堂。ご本尊は札所で唯一ここだけの馬頭観音菩薩。国宝であることを事前に調査していたのに、しっかり鑑賞もせず見逃してしまった。今日も暑さでボケている。

大師堂。入母屋造り平入本瓦葺き、本堂と同様屋根の一部が伸びて向拝になっている。

五重塔。八十八カ所で五重塔があるのは、竹林寺に続いて2カ所目。高さ32mとのこと。十分大きい。

仁王門から境内を望む。中央に本堂向かって右に大師堂、左は五重塔、さらに左は十王堂。

本堂と五重塔。広角レンズ。この配置は法隆寺を彷彿とさせる。

本山寺の記念印、抜苦与楽。一心に唱えることにより仏様へ願いが届き果報が得られ、一切の苦しみを鎮め安楽となる。 本山寺の御本尊 馬頭観音さまは馬が草を食むが如くに皆さまの苦しみを除いて下さいます。声に出して御真言を唱えれば真言本来の、お力が発揮されます。出典:四国霊場会。

15:05、68番神恵院&69番観音寺を打つ。
仁王門。ここは一つの境内に68番と69番が同居している。そういえば三角寺で会ったイタリア人にここの話をしたら、I know It's easy! って言ってた。

仁王門の奥、短い階段を上ると…、どっちがどっちかわからない。

鐘楼の天井裏。雲の彫刻がびっしり。こりゃあすごい。

神恵院の本堂。コンクリート打ちっぱなしの真四角。奇抜さでは59番香園寺に匹敵する。まるでピラミッドの遺跡に入るような感覚で中央の階段を上る。あっ、頭切れている。ちなみに院と名乗る札所は唯一ここだけ。

階段から上を見上げる。

階段を上ると奥にもう一つ建物が。こちらが本堂か。ちょっと近すぎて造りが良くわからない。ご本尊は阿弥陀如来。ということは手前のコンクリートの箱はなんだったんだろう。

神恵院の大師堂は撮り忘れてしまった。

続いて観音寺の本堂。寄棟造り平入本瓦葺き、朱塗りの木組みが目に鮮やか。ご本尊は聖観音菩薩。

左が観音寺の大師堂。宝形造り。本堂と同じく朱塗りだが、こっちは壁まで真っ赤。渡り廊下で繋がっている右のお堂は愛染堂。愛染明王というとなぜか赤のイメージがあるのだが、こちらのお堂は濃いあずき色。

本堂の手前に巨大な楠があった。樹齢1000年だとか。

神恵院の記念印、微雲管。お大師様は、入定の後も弥勒菩薩の住する兜率天の浄土より、我々が信仰と修行に励む姿を見守る、という意味。

観音寺の記念印、普済光。仏様はその加持力によって大いなる光を放ち、この世の全てを照らし、普(あまね)く衆生を済(すく)う功徳を我々にもたらして下さいます。以上出典:四国霊場会。

納経所は1カ所しかない。従ってこの納経所では神恵院と観音寺の2つの御朱印をもらうわけだ。これで600円。ちなみに今回のお遍路で愛用しているサイクルジャージは、実は神恵院の住職の発案だとか。なので、それに敬意を表してサイクルジャージにも神恵院御朱印を押してもらった。

これで200円合計800円也。今日はここまで。ところで、観音寺は裏手から山に登ると砂絵が見えるということを、ホテルに着いてから思い出した。ガーン、これは見落とせない。仕方ない、明日朝一でもう一度寄っていくか。

さて、雲辺寺からの下山ルートだが、当初は雲辺寺から東側にまわって六地蔵越えを狙っていた。しかし体力的に無理っぽいので今回はあきらめた。今日でお遍路19日目、流石に疲労が蓄積している感じが否めない。しかし改めて考えてみると、毎日毎日よく走っているほうだとも思う。

最後に今日のホテルはTabist 本大ビジネスホテル 観音寺さん。ここ面白い。普通の2階建てのワンルームアパートを改装してホテルにしている。なのでホテルというよりアパートに帰ってきたという感じ。いろんな商売があるもんだ。

8月4日終了。