Ino_noosの自転車遍路の記録

還暦のオヤジが自転車で四国をお遍路しました。その記録を記します。

本編2023年7月23日(前編)=28-29-30-31-32番=

本日の走行距離87.1㎞。本日の費用、札所1,550円、ホテル5,340円、食費3,549円、その他200円、合計10,639円。

7:10出発。7時ちょうどにけたたましくサイレンが鳴り響いた。津波か?と一瞬ビビったがどうやら時報のようだ。時報はいいけどサイレンってのはどうなんだろう。28番大日寺までは約34㎞。宿で朝食を取ったため、ボクとしては遅めのスタートとなった。この時間ですでに暑い。昨日のうちに神峯寺を打っておいてホントに良かった。

安芸市の手前辺りからR55沿いにサイクリングロードが整備されているので、そちらに入る。海岸線がとても美しい。

海岸沿いの松並木を走る。まれに散歩中の歩行者がいるくらいで、実に快適なロードである。

歩行者に声をかけたりかけられたりしながら進む。途中の砂浜で休憩。

このサイクリングロードは廃線を利用したものらしく、従ってこのようなトンネルがあったりして面白い。

安芸市を通過するとサイクリングロードも終わり、高知市に近づくと交通量も増加し緊張を強いられる。例によって遠回りしたが大日寺の入口まで到着、ところがこの大日寺、200m程度と距離は短いが激坂が待っていた。手許のサイコンだが、なんと瞬間最大18%。ノーマークだったがなんとか上りきる。10時、28番大日寺を打つ。

今日は日曜だからか、それとも高知市から近いからか、これまでで最も参拝客が多い。3~4か所で同時に読経するような状況で参拝する。この道中最も多い人手だ。

本堂。入母屋造り本瓦のスタンダードな造り。ご本尊は大日如来

大師堂。こちらも宝形造りのスタンダードな造り。

大日寺の記念印、互相渉入。On for all, all for one. だね。

大日寺の参道。急勾配だが道幅も広く路面も荒れていない。

次の国分寺までは幹線道を使わず田んぼの脇道を抜けて直線的に移動する。11:10、29番土佐の国分寺を打つ。山門。のどかな田舎道に突然現れるといった感じ。近道したからか、先ほど大日寺でご一緒した参拝客とまたダブる。彼らはおそらく自家用車で移動しているのだろうが、ルートによっては自転車のほうが速いということだ。ここは坂道はなくホッとする。

参道。大きな杉並木と金堂の調和がとれて、とても美しい。木陰は涼やかだが、一歩日向に出ると肌が焼けるように暑いのよね。

金堂。寄棟造り杮葺きの本格的なお堂で、相当に古い歴史を感じさせる。重要文化財とのこと。ご本尊は千手観音。なお金堂とは仏様だけの空間で、本堂とは仏様とお経をあげる坊さんが同居する空間を示すそうだ。金堂の場合、昔はお経をあげるときはお堂の前の露天でお勤めしていたそうだ。それでは雨風が当たるということで、向拝と呼ばれる軒を大きく張るようになり、さらに時代が下るとお堂の中でお勤めするようになった。それに伴って金堂とは言わず本堂と呼ぶようになった、と何かの本に書いてあった。なお本堂の場合、仏様は厨子と言われる内陣の中に入っていることが多いように思う。

大師堂。入母屋造り銅板葺きだろうか、唐破風がワンポイントで、コンパクトにまとまっている。

土佐の国分寺の記念印、如来加持力。御仏は常に自分達に救いの手を差しのべてくれている、という意味。出典:四国霊場会。

次の善楽寺へも幹線道は使わず小道を移動する。眺めも良いし実に快適な小道。暑ささえなければね。

後編へ続く。