Ino_noosの自転車遍路の記録

還暦のオヤジが自転車で四国をお遍路しました。その記録を記します。

本編2023年8月7日,8日=86番と高松=

8月7日。

走行距離13.3㎞。本日の費用、札所310円、ホテル3,800円、交通費200円、食費3,050円、その他940円、合計8,300円。

朝から雨。台風6号が接近しているからだろうか、午前中は持ってくれると期待していたが、甘かったようだ。台風は昨日の朝の予報では四国を縦断するコースだったので、一昨日の時点で今日から3日間、高松市内の安ホテルを予約していた。本当はこのままいしや旅館に滞在したかったのだが、予約が取れなかったのだ。ということで、今日は86番を打った後高松市まで移動し、チェックイン時間まで市内で暇つぶしする。86番はいしや旅館からあるいて数分なので、旅館から傘を借りて朝一で参拝し、その後ポンチョを着て高松まで移動する。

いしや旅館の客室。なんと床の間付きの8畳間で、床の間にはお花が活けてある。活けてある花は竜胆のつぼみで、ボクが好きな花なので感激だった。なお、客室にカギはかからない。

7:40、86番志度寺を打つ。

こちら仁王門。

本堂。入母屋造り平入本瓦葺き、正面には唐破風が構える。ご本尊は十一面観音菩薩

大師堂。宝形造り本瓦葺き。

 大師堂から本堂の方向を見る。両者は渡り廊下で繋がっているようだ。本堂の向拝の向こうに五重塔が見える。左上に見えるのは龍の木鼻。

五重塔。手前に見えるのは鐘楼だと思うが、鐘はなく、屋根には雑草が生えていた。荒廃という言葉が脳裏に浮かぶ。

志度寺の記念印、補陀落渡海。補陀落渡海(ふだらくとかい)とは、南方海上にあるといわれる観音様の住む山(補陀落浄土)への往生を願い、その地を目ざして小舟で海を渡ろうとする信仰・修行のことです。出典:四国霊場会。

志度寺はうっそうと生い茂った草木に囲まれた札所だった。庭師が入って整備しているようには全く見えない。これも住職の方針なのか、あるがままの自然体が最も美しいということだろうか。エントロピーは増大する。

志度寺から旅館に戻り、旅装して出発。ただし目的地は高松駅近くなので、30分程度と見込む。今日も南東の風が強く、追い風になっているのが助かる。ポンチョを着ているのでこれが帆の役目を果たし、漕がなくても前に進んでくれる。

9時過ぎホテル着。ビジネスホテル丸登美さん。当然チェックインはできないが、1Fが駐車場になっていて雨風がしのげたので、駐車場で自転車を拭いたり、注油したりのメンテをたっぷり時間をかけて行った。また、午後は雨の中高松市内を散策した。なんとホテルの前からアーケード街が始まっていて、雨でもぬれずにぶらぶらすることができたのだ。SPDシューズは雨でずぶ濡れなので、お出かけはサンダルで。サンダル持ってきててよかった~。

さて台風6号は予想の進路から大きく西に外れ、九州に上陸するコースだという。ならば台風の避難は明日8日までとし、9日はお遍路を再開しようか。

8月7日終了。

 

8月8日。

走行距離0㎞。本日の費用、札所0円、ホテル3,100円、交通費0円、食費2,532円、その他200円、合計5,832円。
台風6号は、九州の西側を北上中。なかなか速度が遅い台風で、昨日九州かと思ったらまだ九州にいて、その影響で香川県も今日一日雨の予報。自転車は昨日雨中走行したので汚れをきれいに拭き取り、チェーンには注油し、輪行して部屋に持ち込んだ。4畳半なので狭苦しいが外に置くよりは全然ましだ。

午前中部屋でグダグダしていたら、雨が小降りになってきた。昨日もボクの移動中は本降りだったが、午後は小雨になったり止んだりしていたが、ホント香川って雨が降らない土地だと思う。午後雨も止んだので高松城まで散歩する。高松城丑寅

月見櫓は工事中。

玉藻公園の正面口

高松のフェリーターミナル。40年前、Kawasaki Z400GPで四国九州ツーリングを敢行した時、川崎からフェリーに乗って上陸したのがこの地だった。全く覚えていないけど、多分ここだろう。

ついでに高松駅も訪れた。あの老眼鏡事件を起こしたのは、高松駅の乗り換えだったからだ。改札の手前からあの日のことを思い出す。遠い昔のように思えるが、わずか22日前。この間ボクは自転車で四国を一周してきたのだ。そう思うと感慨深い。

この後もダラダラと散歩して暇をつぶす。元来怠け者のボクは、こういう時間が必要なのだ。それにしても台風から避難したつもりが、ただの休養日になってしまった。しかし休養日は高知四万十市以来なので、まあ悪くはないとも思う。

さて、散歩中にまた良からぬことを思いついてしまった。滞在中のホテルはことでん片原町駅から徒歩1分なのだが、87番札所は同じくことでんの長尾駅の近くにある。ということは今袋に入っている自転車をそのまま運んで電車に乗れば87番まで楽ちん移動できるじゃないか。長尾駅までは自転車だと17㎞、約1時間の道のりだ。しめしめ、ここは体力温存と行こう。

明日は88番の峠を越えて再び徳島県に入り、10番から逆打ちする。なので一桁札所沿いの宿に入りたい。しかし第1候補の温泉宿坊の安楽寺は予約が取れなかった。また7番十楽寺の宿坊は電話がつながらなかった。さらに民宿を2件電話したがいずれもダメで、やっと見つけたのは10番の南に位置するビジネスホテルだった。明日仮に5番までまわったとすると、10㎞以上西に逆戻りしなければならない。まあ仕方ないか。

8月8日終了。