Ino_noosの自転車遍路の記録

還暦のオヤジが自転車で四国をお遍路しました。その記録を記します。

本編2023年7月18日後編=12‐11‐13‐14‐15‐16番=

本編2023年7月18日前編から続く。

11番を打ったあと、R318を東に進み童学寺トンネルを通って県道21号線に戻り東へ進む。なお童学寺トンネルは歩道はあるが乗り上げるスロープがトンネル手前にはないので、はるか手前から歩道を走ったほうが良い。
途中昼食をはさみ、13:20に13番大日寺を打つ。下の画像は山門。なぜか構図が歪んでいるが暑さで注意力が散漫して歪みに気付いていない。

 

山門をくぐって左手に本堂。入母屋造りに唐破風を乗せている。ご本尊は十一面観音。寺名の由来となった大日如来は脇侍となっているらしい。菩薩が本尊で如来が脇侍って、部長のわきに取締役がいるようなものだが…

 

山門をくぐって正面にあるのが「しあわせ観音」。両手を合掌した中に観音様がおられる。向かって右奥に見えるのは納経所。

 

山門くぐって右手には大師堂。宝形造りの典型的なお堂。ボクの左手が写っていることに気付いていない。暑さでだいぶ消耗しているのだ。

 

ここで面白いことがあった。先に札所に入っていた外国人のお遍路さんが、カメラカメラと言ってやってきた。ボクに写真を取ってほしいのかと聞いたらそうではなく、ボクの写真を撮りたいと言う。ちょっと訳が分からなかったが、ボクが着ているサイクルジャージがクールだという。なんだそっちかと内心思いつつ笑顔でOKし、後姿を撮ってもらった。その時のサイクルジャージがこれ。もっともこの時点では御朱印はついていないのだけど。

ついでに3つの御朱印を説明すると、中央は京都の東寺、向かって右は68番神恵院、神恵院はこのサイクルジャージの発売元、左は74番甲山寺甲山寺は当初の予定にはなかったが、うさぎの御朱印があるというので急遽押してもらった。ボクは還暦うさぎ年。

大日寺の記念印。身心一如。理屈だけではなく身をもって行動すること、という意味。出典:四国霊場会。う~ん、これボクに当てはまるな(苦笑)。

 

14:20、14番常楽寺を打つ。ちょっと道に迷って遠回りしてしまった。左は山門というか単に門というか。


この札所は自然の岩石をそのまま参道にしている。ちょっと歩きにくいが迫力は随一。流水岩の庭園というらしい。正面奥の入母屋屋根本瓦が本堂、向かって右の宝形屋根が大師堂。ご本尊は弥勒菩薩。中央の木のまたにはアララギ大師がおられる。


弥勒菩薩がご本尊の札所は八十八カ所でここだけ。ということで白衣に御朱印をいただく。弥勒菩薩、未来のエース。常楽寺の記念印は随喜、他人のなす善を見て、これに従い、喜びの心を生ずること。出典:四国霊場会。

 

15:00、15番国分寺を打つ。また道に迷って遠回りした。正面奥が本堂、向かって右に大師堂。左は鐘楼。ご本尊は薬師如来。本堂は入母屋造り妻入り、大きな裳階に唐破風が張り出している堂々たるお堂。整然とした境内。

国分寺の記念印、相承。仏の悟りの本質を師から弟子へ伝え受け継ぐこと、とのこと。出典:四国霊場会。

ここでまたトラブル。賽銭や納経料を入れていた小銭入れと数珠をなくしてしまったかと勘違いした。今回は納経帳をはじめとする参拝セットを自転車のフロントバッグに積んで参拝時に持ち歩くようにしている。もちろん小銭入れも数珠も一緒に。しかしどこかのタイミングでこの二つをサイクルジャージの背中ポケットに入れ、そのまま忘れてしまったようだ。そして15番で使おうと思ったらフロントバッグに入っていないので、前の札所に置き忘れてきたと勘違いして、またやらかした~と落ち込んでしまった。あの数珠は青虎目のお気に入りだったのに。このあと背中のポケットに気付くまでずーっと気分は落ち込んだままだった。頭に乗せた眼鏡を探すようなマネを大まじめにやってしまった。これも暑さと疲労で注意力が散漫になっているからだ。この時点ではホント朦朧としていた。なお国分寺は四国4県に1カ所ずつあり、ここは阿波の国分寺


15:30、16番観音寺を打つ。住宅街の中に突然現れるので、ちょっと驚く。こちらはコンパクトな境内だが建造物は美しい。こちらは山門。ちなみに読み方はかんおんじ。

 

こちらは本堂。入母屋屋根平入。ご本尊は千手観音菩薩

 

こちらは大師堂。おなじみの宝形屋根。カメラが広角になっているのに気付かず被写体が小さくなっている。もうヘロヘロだ。

 

ところで、実は16番にはスペシャルメニューがある。弘法大師の筆跡と言われる梵字の光明真言の版木があるのだ。これを白衣の襟に押印してもらう。2000円也。これは輪袈裟と同じ意味を持つという。輪袈裟も2000円くらいするので、一概に高いとは言えない。何しろ希少性が高い。光明真言のはんこがもらえるのは八十八カ所でここだけなのだから。

梵字の光明真言 おん あぼぎゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん、阿波観音寺、と書いてある(たぶん)。

 

観音寺の記念印、諸行無常平家物語みたい。べんべん(琵琶の音色)。

 

今日は17番まで打つ予定だったが、疲労困憊でこれ以上持ちそうもないので、ここまでにしてホテルに戻ることにする。道に迷ってばかりで余計な距離を走ってしまった。

今日1日で参拝手順もだいぶ慣れてきた。般若心経も噛まずに唱えられるようになった。酷暑はたまらないが、暑さのせいかどこの札所も参拝客はほとんどいない状況だ。ここだけは狙い通り。

ところで、昨日から市内の風景に強いデジャヴを感じる瞬間がある。おそらく事前にストリートビューなどで調べたことを忘れてしまっていたりして、それが現場を以前見たことがあるように勘違いするのだと思うが、しかしホテルの廊下などでもデジャヴを感じたりして、これは説明できない。ホテルのサイトを見たのかなあ。廊下まで載っていないと思うけど。ちょっとスピリチュアルだね~。

7月18日終了。